第4章 この道、桜吹雪につき。注意。
●藤堂 天● 〜校庭〜
『鶯…ポテチ食うかな?』
鶯がとまり。
そして私が腰を下ろした木を見て。
その存在を思い浮かべた。
鶯って雑食?
いや、そもそもポテチって“植物”か“肉”で言ったらどっちだ?加工品だろ??
“植物”だとしても、消化できんのか?
もし仮に、鶯がポテチを食べられんだったら。
私の勝手で、追い立ててしまったあの時の謝罪に。
少しは役立ってくれるだろうか?
けど、鳩じゃあるまいし。
そんな上手くはいかないか。
でも、ほんとに仮に。
食べれるのだとしたら。
私が失った分のポテチは、あの鶯に届いてほしい。
『うぐいす…』
「多分食える」。
しばらく悩んで、そう思うことにした。
鶯じゃなくても、他の動物か、虫か。
最悪、微生物が分解して肥やしになるだろう。多分。
ポテチの半数を失った私は、肩を落としながら木の根元に落ちたカバン。
プレイヤーとイヤホン。
ビニール袋を再び装備した。
やっぱり最初の時点でビニール袋に戻すべきだったんだ。
いや、それ以前に開封したのが問題か…
だけど、あの犠牲になったポテチが、鶯に届く可能性が少しでもあるなら。
「それはそれでいい」と思うことができた。
不可抗力で失ったポテチが、無事鶯に届くことを願って。
私と鶯が、憩いを過ごした桜の木に背を向けて、片脚を陰から出した。