第4章 この道、桜吹雪につき。注意。
●藤堂 天● 〜校庭〜
振り返ったその先では、入部希望の新入生を待つ吹奏楽部がいた。
もうこれ以上後ろには逃げないと決めてたのに…!
逃げまくってるじゃねぇーか!!
それは、先輩の圧に押されて、いつの間にかブースにまで連れてこられるほどに。
にしてもこの先輩…
“やり手”を超えて一層のこと“確信犯”じゃねぇーか?!
ここまできたら、もう生半可な拒絶は効かない。
なんとかはぐらかそうと、今までダラダラ受け流していた分。
いま本気で断らないと!
『あ…あの!
ほんと、私は吹部ってガラじゃ』
「未経験者でも大歓迎だからさ!
きっと吹部でも楽しめるよ!」
『う…うぅ…』
私が受け入れることで、この人が喜んでくれると思うと。
逆に、私の否定一つで。
私に向けた、この笑顔が壊れると思うと…!
「それじゃあさ!仮は?!
仮で入部してみてさ!
合わなかったらその時はその時で」
先輩は、そう言うことで私の入部に対する不安を消そうとしているんだろうけど。
“仮”なんてもの。
そんなものは存在しないって分かってる。
「どう??」
“仮”と言う名目で入ろうと。
そのうち、抜け出せない雰囲気になって。
団体の一角で、断りきれず“仮”と言う逃げ道を使った、あの頃の自分を呪うんだ。
分かっている…けど…
『か…かり…』