第4章 この道、桜吹雪につき。注意。
●藤堂 天● 〜校庭〜
高く女性らしい声。
さっきも聞いた。
手の中に戻ってきたポテチを片手間に、空いた方の手でイヤホンを外して、声が聞こえてきた方向に振り返ると。
そこには吹奏楽部員…らしき人がいた。
サクソフォン持ってる。
「ほんとごめんね~?
急に声かけてビックリしたでしょ?」
さっき起きたこと…
この人からは、見えていなかったのだろうか?
だいぶ前代未聞のことが、すぐそばで起こったと思うんだけど。
『いえ、大丈夫ですよ…』
気持ち的には全然大丈夫じゃないけど。
それはこの先輩のせいじゃないし。
ていうか、この人誰だ?
「キミ!新入生でしょ?!
見覚えのない可愛い子がいるな〜と思って
思わず声かけちゃったよ!」
『えぇ…新入生ではありま』
「よかった〜!だったらさ!
吹奏楽部でパーカッションやってみない?!」
しまった。
勧誘だ。