第4章 この道、桜吹雪につき。注意。
●藤堂 天● 〜校庭〜
ま、間に合わねぇ…!!
どっちだ?
どっちだ?
私が目にするのは。
どちらの結末だ?
ピタッ…
『え。』
袋が…止ま…った。
決して大袈裟に言ってない。
本当に止まったんだ。
ポテチの袋が、ピタッ!って…
いや、正直自分でも何言ってるのか分かんない。
けれど、目の前で起きていることを言葉にして表すとしたら…「止まった」とか「静止」とか。
ほんと、それ以外に思いつかない。
ギリギリ受け止めるか、虚しく地面に落ちるか。
そのどちらかしか選択肢がなかった私の頭は、答え合わせの結果「大容量が空中で止まる」という力学全無視の回答を突きつけられたことで、もう何も信じられなくなる寸前まで来た。
この時点でお手上げ状態なのに。
あろうことか静止ポテチは、立て続けに私の許容範囲を、思いっ切り振り切っていく。
「透明な机でもあったのか?」とか、納得のいく理由を突き止めるより先に。
支えもなしに止まったポテチの袋が。
逆再生したかのように、
伸ばした手の中に戻ってきた。
ここまで来ると、「目がおかしくなった」とか。
もうそんなレベルじゃ収まらない。
待て。落ち着け。状況整理だ。
今あったことを思い出せ。
えーと?
ポテチの袋が。
空中で止まったかと思ったら。
私の手の中に。
戻ってきた。
ダメだ、意味が分からん。
受け入れ難すぎて脳が変な痺れ方をしてる。
もしかしなくても、登校初日に私、とんでもないものを見てしまったのか。
怪奇現象なら怪奇現象でいいから。
なんでもいいから、納得のいく回答をくれ。
「これほんとにポテチだよな?」とか。
「私、魔法魔術学校用の授業道具買ってないよな?」とか、内情もの凄荒ぶっていた。
そんな時…
「あぁ~ごめんね!大丈夫~?!」
『えっ?』
その声で一気に現実に引き戻された。