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宵闇の明けと想ふは君だけと〈I•H編〉

第10章 チャイムの鳴る前に


●リコ side● 〜図書室前〜


まもなくここに、藤堂 天がやってくる。
自分たちの目の前にやってきて、言葉を交わすことになる。


そう自覚すると、なんだか急に緊張してきた。
鼓動が早まり、じんわりと汗が噴き出すのが分かった。


リコと伊月は期待に胸を膨らませ、瞬きも惜しいと主張するように、その先を真っ直ぐと見据えた。


その時だった…


「なぁなぁ、お前ら2人で何やってんの~?」


瞬間、時間が止まる感覚を覚えた。


心臓が嫌な跳ね方をして、脳みそがグワン!と揺れた。


別に止めなくても良いのに息を殺した。
決して声を上げてはならないこの場面で、叫びたい気持ちをグッと堪えるために。


2人とも直前になるまで気付けなかった。
まずい状況になっていたことを。


目を逸らしたままでいられたのなら幸せだっただろう。
しかしそうもいかない。


リコと伊月は後ろに振り返った。
するとそこには、


「なんだか怪しいぞ〜?」


好奇心の入り混じった、挑発的な目でこちらを見つめる小金井がいた。


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