第4章 第四章初めての舞台

大根の次とくれば。


「わぁぁ！すごく綺麗なトマトだ！」

「ギャラはトマトよ」

ローカルな仕事は続き、秋田県の次は山形県だった。
真っ赤なトマトに囲まれ真っ赤な衣装に身を包み踊るのは五虎退と虎達。

動物も入れれば可愛さも演出できる。

「がっ…頑張ります」

「おい、何でまた俺が着ぐるみなんだよ！」

言うまでもなく鶴丸も着ぐるみで参戦。

「鶴丸殿、中々前衛的な衣装ですが…お似合いです」

「絶対思ってないだろ！何だよ俺ばっかり！」

「往生際が悪いぞ鶴丸」

パラソルの下でトマトをかじりながら見物する大倶利伽羅。

「慣れ合う気はない」

「ちゃっかりしてるよな！」


そう言いながらお婆さんからお茶までいただいているのがすごい！


「主、他の者達も順調に進んでおります。先ほど堀川より連絡が来ました」

「そのまま巡回して大阪から奈良に向かう様に支持をだして。地図を送るわ」

「かしこまりました」

普通の人間なら地方を回るのも一苦労であるけど刀剣男士ならば複数を車で回っても体力があるので問題ない。

しかもユニットで別れて行動すれば効率的だった。


「ローカルを舐めないでね」

「主、君も悪だね」

「失礼ね」

大手CMのほとんどは地方が多い。
一つ、一つは小さくても地方のCMを網羅すれば九割のCMをカバーすることになる。


AWT48を初めてとしてご当地アイドルが流行れば町おこしも成功するはずだ。


そしてアイドルに憧れている乱や篭手切の願いを叶えて上げられると思った。




そんな最中の事だった。


「主様！」

「こんのすけ？」

本丸の留守を任せていたこんのすけが現れた。


「大変です！平成三年に時間遡行軍が現れたと報告が！」

「は？」

過去を変えようとする歴史修正者が現れるのは平安時代から幕末か明治までだった。


平成の世に現れるなんて聞いた事がない。

「政府はなんと…」

「過去以上に現代の方が負の瘴気がたまりやすくなっているとの事です…なのですが」

「何？」

まさか、検非違使が現れたとか？
それともっと大変な事が起きたのかしら？

「時間遡行軍はそのまますぐに消えました」

「はい？」

現れてすぐに消えたとはどういうこと？