第6章 謎解き急行/それぞれの正体
『お客様にご連絡します…先程、車内で事故が発生した為…当列車は予定を変更し、最寄りの駅で停車することを検討中でございます…』
発車をして間もなく車内事故のアナウンスが聞こえてきた
最寄り駅で停車なんかしたら作戦続行不可である
停らないといけないほどの事故なのか…
『あれ?あなたも乗ってたんですね!安室さん!』
音声機から聞こえてきたのは零と接触した蘭さんの声だった
そして蘭さんからの情報によると車内で殺人事件があったようで、コナンが現場に残っていると…あいつホント現場好きだよな
事故というのは殺人事件
これは列車を停めて一課が入らざるを得ないか…
そして名古屋駅にも動きがあった
『こちら名古屋駅A地点、鈴木相談役が愛知県警と揉めている様子』
「詳細は?」
『殺人事件の為列車を最寄り駅で停めるという県警に鈴木相談役が反対しています』
「列車は停めないってこと?」
『はい、鈴木相談役が押し通してます』
こちらとしては列車がそのまま走るのであれば好都合なんだけど、鈴木相談役に押し負ける県警大丈夫かよと心配になる
鈴木相談役とは元の姿で何度か美術品の国際輸送で警備担当をしたことがあったが、あの爺さんの勢いは迫力満点だと思う
「了解。相談役の考えが変わりそうであればすぐ連絡頼む」
事件の方はコナンもいるし、毛利先生や零が上手く現場維持や乗客の安全確保とかしてくれると思うから大丈夫だろう
でも今回の零はバーボンとして動いているから、必要以上に事件には関わらないだろうな
ベルモットの動きがわからないけど、殺人事件以外には想定外のことは起きていなそうだ
『リュウ、中間報告』
零専用の無線から声が聞こえた
「名古屋駅にて鈴木相談役が愛知県警と揉めてくれてるお陰で列車は途中停車なし、その他状況変わらず」
『了解。こっちは思った以上に邪魔者が多くて、ベルモットがそっちの対応をしている』
「コナンくんも大活躍かな?」
『あぁ。今車内の通路を乗客一人ひとり走らせて、何か検証をしているよ』
走らせる?
また何か面白いことをひらめいたようだ
『準備が整い次第再度連絡する』
「OK、いつでも飛べるから安心して」
名古屋駅到着まであと1時間半ってところか…