• テキストサイズ

星降る音に祈りを【DC降谷/幼児化男主】

第11章 紅の出張


また零を待っている顔を見られたら恥ずかしいから、今度は自分から唇を近付け、重なるのを確認してから静かに目を閉じた

ようやく重なることのできた唇はお互いを求め合い優しく触れ合うと、リップ音を合図に啄むようなキスが何度も繰り返された
オレを支える零の腕に寄せられ素肌が触れ合えば、零から送られてくる愛に体温は上昇し熱に溶かされそうになる

「んはぁ…っ」

受け入れた舌に口の中を遊ばれそれを必死に追いかけていると、器用にオレのと絡めてくれる零
首に回した腕に力を込めてふわりと身体が浮いてしまいそうな感覚に溺れないようにするも、段々と意識がぼんやりとしてくる
上手く酸素を取り込んでいるはずなのに、クラクラする…

「れっ…ん…っ」

いつもと違う様な熱に違和感を感じ一旦離れようとしたけれど、頭を支える零の手に戻されてしまい叶わない
しかも腰を支えられている手はお湯の中でやわやわと肌を滑り、身体がゾクりと反応する

本当はこのまま零に身体を預けたいけど…でもやっぱりなんか変だ…

「れぃ、まっ…て…」
「ん…?」

息継ぎの隙間から呼び止めると、少しだけ口を離し、額を合わせてオレの言葉を待ってくれた

「…なんだい?」
「な、んか…っ」

意識が遠のいて行くのを堪えると、肩でする呼吸が速いのを自分で感じた


あ…これはマズい…


「れー…」

「?」

「のぼせた…」


バシャッ━━!


辛さに耐えれず目を閉じるのと同時に、零は勢い良くオレを抱き上げ湯から出してくれた
用意してあった大判のバスタオルで身体を巻かれて床に横に寝かされると、零は備え付けの冷蔵庫からペットボトルの水を取り出し、コップを持って戻ってくる

「ゆっくりでいいから、飲んで!」

頭を軽く起こしてくれて、クラクラしながらも水を喉に通した
コップを手にして自分で飲み始めれば、零は備え付けの扇風機や冷房で室温を調整し始める

「すまない…夢中になりすぎた…」

自分の元に戻って来ては、もっと早く気付けばと言いながらオレからコップを受け取り、また横に寝かせてくれた

「ううん、自分でも早く気付けば良かったんだけど…」

熱が引かないふわふわした身体に扇風機の風が優しく当たり心地良さを感じる
深呼吸をしながら身体の異変を落ち着かせようとしていると、零が心配そうに顔を覗く

「ねぇ、零…」
「ん?」

/ 344ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp