第15章 決戦
「なあ、こんな事したらお前、もう二度とオレらと馬鹿できなくなるんだぞ、いいのかよ」
「……三ツ谷」
一瞬下を向いたあと、再び顔をあげてオレをみつめる。
その目には水の膜がはっていた。
「…」
「…じゃあ、どうしたらいい?教えてよ。
他に、どうしたらよかったかな?
仲間も東卍の友達も欲しいなんて、そんなの俺のワガママじゃん、隆くんっ…!」
「それは」
突然、の後ろに現れた人影。
#NAME#はゆっくりと自分の背をさわり、そのままその手をみつめる。
その手は血でべっとり染まっている。
「!!!」
「なに、これ」
「一瞬、隙が生まれた瞬間がお前が死ぬ時だ、!」
更に別のとこから稀咲が現れ、手に持っているレンチでの頭目がけて振りかぶった。
「っ!?ぅっ……」
「!!??!!!!!」
九条とデス・ロウの幹部が走って駆け寄る。
何が起きた?
「みんなはそいつらを!俺はをみる!」
「んっ………あ…………」
「!大丈夫か!!」
「あ…………凛………………?」
九条に抱き上げられ、ぐったりしている。
こんな時に、を抱きしめて守れるのは、オレじゃない。九条だ。悔しくて唇を噛み締める。
そして、卑怯なやり方でこいつを沈めたこいつらを、東卍の幹部として許せない。
「………何してんだ、テメェら…」
「あ?何で俺がキレられてんだ?むしろ褒め称えるべきだろ」
「テメェっ!……………お前、それ…………」
「あ?」
稀咲が持ってるレンチに見覚えがある。どこで?どこでみた。
あの防犯カメラの写真だ。
「………まさか、お前が………!」
「やっぱりお前か」
「!?九条、やっぱりってどういうことだ」
「稀咲、お前らが最近西エリアを彷徨いてるのは知っていた。だからお前が犯人だって目星もついてた。でも、証拠がなかった」
「っ、バレてたのかよ…」
つまり、稀咲率いる参番隊連中が犯人だったのか。
何故、何のために。
「り、ん……」
「!?、動かないで」
「わかっ、てる……犯人、見つかったんだな……
凛、抗争、辞めさせないと…………」
「大丈夫、俺が止めるから。動かないで、
…三ツ谷、を頼む」