第10章 ※シャボンディ諸島
「キッドさん…あな」
「呼び捨てで構わねェぞ?」
「え…じゃあ、キッド。」
何でそんなに男は「さん」付けで呼ばれたくないのんだ? …と、うっすら思ったが、くちには出さなかった。
「貴方が欲しいのは…‘‘血”だけ?」
「おい、お前…何を言い出」
「ローはちょっと黙ってて‼︎」
「⁉︎ 」
今まで見たことのない真鈴の表情に、ローの身体が固まった。
(こいつ…怒らせるとヤバイタイプの奴だな…じゃなくて、こいつ、何を言おうとしている…⁉︎)
次の瞬間、ローが聴く耳を疑いたくなるようなことを真鈴は発した。
「…‘‘血”、あげたら、さっさとここを出て行くこと、約束出来る?」
『!!!!!?』