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[ONE PIECE] 癒し恋 〜ローver〜

第10章 ※シャボンディ諸島


…ローが船員(5)を見送った頃、真鈴達は。

「んぐっ…んぐー」

かなり激しく暴れるものなので、ベッドがギシギシ鳴る。

「だから抵抗しても無駄だ。俺の力にかなうはずがねェ…」

キッドは上に上げていた両手を、あらかじめ用意していた紐でくくった。
そして、真鈴の腕を、彼女の身体の下に敷いた。
お腹にキッドの片脚が乗っかった。

「ぐ…っ‼︎」

苦しい。
くちは解放されているのに、お腹を圧迫され、声が出ない。

「暴れないのなら紐を解いてやってもいいんだけどなァ…」

そう言いながら、空いた方の手をキッドの後ろに突き出した。

「ぬっ」

ガチャン‼︎

「?」

物音がしたかと思うと、キッドの背後にあった、壁掛け時計が、突き出していた彼の手目掛けて飛んできた。
それを見事にキャッチした。

…バキッ

「⁉︎」
「これを、こうして…」

キッドは片手で時計の蓋を壊して外し、中から鋭利な鉄の指針を取り外した。
そして、残った残骸をベッドの外側へ投げ捨てた。

「……さ、ちぃとばかり痛ェが、我慢しろよ?」

真鈴の喉元に鉄の指針を突きつけた。

「ひっ…‼︎」

真鈴の顔が青ざめ、恐怖で身体が震え出した。

「少し刺すだけだ。…すぐ終わる」

鉄の指針を刺しこもうとした、その時。

「真鈴‼︎」

ローが扉を勢いよく開け、部屋に飛び込んできた。

「っ‼︎ …ろ、ロー‼︎」
「‼︎」

襲われかけている真鈴の姿を発見した。
後ろを振り返ったキッドと目が合った。

「げ…」
「てっ…めェェェェェェェ!!!!!」
「危ねっ‼︎」
「キャっ‼︎」

丁度真鈴とキッドの間に、ローの鬼哭の刃が通った。
とっさに真鈴から身体を離した。
…真鈴はキッドの拘束から解放された。

「…ーっ‼︎」
「あ”⁉︎ お、おい‼︎」

キッドから逃げるようにベッドを転がり、そのままの勢いで地べたに落ちたー…はずだったが、間一髪のところで、ローが真鈴の身体を抱きとめた。
…全身強打を回避することができた。

「……ロー…」
「大丈夫か⁉︎」

真鈴を抱き上げ、キッドから距離をとる。
キッドも既にベッドから降り、遠くに離れていた。

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