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[ONE PIECE] 癒し恋 〜ローver〜

第10章 ※シャボンディ諸島


…真鈴は。

「ん…」

(何か音がしたような気が…)

むくり、とベッドから起き上がる。
まだ完全に目が覚めてないので、視界がぼやける。

「ん〜…」

ゴシゴシ、と目をこすった。
パッと目を開けると、すぐ目の前にキッドの姿が見えた。

「⁉︎ キむぐっ⁉︎」

くちをキッドの大きい手で塞がれた。
そのまま後ろに倒れ込む。

「んっ‼︎」

ボフン、と勢いよく頭が反発し、一瞬気持ち悪くなった。

「…やっぱりてめェが‘‘清者”だったか…‼︎」
「‼︎!!!」

真鈴は頭上に手をやるが、そこにフードはなかった。
どうやら、寝ている間に脱げたようだ。
つまり、今は思いっきりキッドに顔を見せている。


(しまっ…油断した…‼︎ てか、部屋鍵閉めてたのに、何で開いてんの⁉︎)

「鍵なんぞ俺の能力にかかりゃ一発だ。」
「‼︎」

(…そういえば、ローは⁉︎ ずっとキッドと一緒のハズ…)

「んぐー‼︎ んー‼︎」

キッドの胸ぐらを押しながら、ローの名前を叫ぶ。

「何? アイツを呼んでんのか? アイツは暫く来ねェよ…俺が壊した機械と一緒にいるはずだからな‼︎」
「⁉︎」

(壊した? 何を? …ってそれより早く逃げないと…‼︎)

真鈴はキッドから逃れようと、必死に身体を動かすが、ビクとも動かない。
キッドが上手く、真鈴の身体を抑えつけていたからだ。
キッドは片手を器用に使い、真鈴の両手を彼女の頭上に束ねた。

「ーっ‼︎」
「あとお前…名前‘‘真奈”じゃなくて、‘‘真鈴”…だろ?」
「‼︎」

(やっぱり知ってた…‼︎)

真鈴の顔が青ざめる。
キッドはそれを見て笑みをうかべた。

「さてと…うるせェ奴らが来る前に、てめェの‘‘血”をいただかねェとな…‼︎」
「ーっ⁉︎」

(やっぱりこの人、私の‘‘血”が目当てでこの船に…‼︎)
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