第7章 差し込むひかり
「で?部活はどうする訳?」
「へ?」
放課後。
何の疑問もなく、4組の前で二人を待っていたは月島の圧を一身に受けていた。
「あ、そか。ふ、二人は今日から部活だっけ?普通に一緒に帰ろうとしてた。」
ポリポリと頬を掻く。
「ちゃんはどこか気になるとこないの?」
月島の影から山口がひょこっと顔を出す。
「特には…オーストラリアじゃクラブは学校の時間内にちょっとやるくらいだったし」
「じゃ、問題ないね。一緒に帰るんでしょ?」
「ん?うん。」
また先に歩き出す月島を山口と共に追いかける。
一緒に帰るんでしょ?何で校門と逆方向に行くの?
ズンズンと月島が進む先には、鉄の扉。
ガラガラ
「ちわーす」
え?部活行くんじゃん!私はどうしたらいいのさ!
「お!お前ら一年か?」
良く来たべ!
と、笑顔で快く迎えてくれたのは銀髪に泣きぼくろのある、爽やかイケメンだった。背後を振り返って黒髪の人に声をかける。
「おっ!来たな!一年!」
「大地!多分…月島と山口だ」
「おお!こりゃまた、随分とタッパのあるなー。何センチ?」
「…!ツッキーはもう少しで190センチです!!」
「うるさい、山口」
なんだか、バレー部の先輩方との話が始まってしまった。どうしよう。身の置き場が分からない。
「で、後ろの女子はマネージャー志望かな?」
大地と呼ばれた山口と月島の間から、こちらを覗き込んでいた。
柔らかく笑う笑顔はとても優しそうだ。
「え、私は…」
「んなきばんなくていいよ。とりあえず、見学だけでもして行きなさいな。」
主将だという彼は、こちらの返答も聞かずに潔子先輩を呼びに行ってしまった。