第4章 ご無沙汰
意識が戻ったのは真夜中だった。
影から頭を出すとすぐ耳に入ったのは、
「……ッ、ふ……」
微かな甘く上擦った息づかい。
俺の体は即座に反応し、
いやでも耳をすませてしまう。
息を飲んで固まっていると闇の中、
ベッドを軋ませながらが蠢く。
「んん……っ」
……また、やらしい夢を見てるのか。
なぜか俺はにバレてはいけない
ような気持ちになって、
姿を消してベッドサイドに立った。
「ふ、や……っ」
誰も見ていないと、ゆるみきった顔で
快感に腰を浮かせている。
明らかな水音が分かるほど指を蠢かせて、
やらしく揺れる視線が
どこともなく虚空をさまよう。
スリットの中で、自分のオスの部分が
再び熱を溜めていくのを感じる。
俺は、俺が、を気持ちよくさせたい。