第3章 甘え上手の実
がじい、と僕を見つめる。
本当に、なんだか今日の君は、変だ。
「博士も……ゲンガーみたいに、
一緒に居たかったって事ですか?」
「……!?あ、えっ……」
かあ、と顔に熱が集まっていく。
よくないよくないよくない!
彼女はただの同僚で、
変な関係になって拗れたらどうする!
がふわりと微笑む。
「今日はお休みなので、
いくらでも喋り相手になりますよ」
「……へ、……あ!ああ!うん!」
心臓が早鐘のようになっていて、
顔をそむける。まずい……。
そんな……、僕はべつに……あれ、
僕は彼女が好きだったのか……!?
やはりホヤホヤとした様子の
は先に研究室へと戻っていく。
はあ、と大きくため息をついた。