第2章 ～天下人とて人なれば～

欲しがる夜長をもっと欲しがらせたいのだ。
思った通りに、夜長はゆっくりと首を横に振り、指をそっと絡め返してくる。
その指にも口づけ、包帯を巻い指には僅かに唇が触れる程度に留める。
「もっと俺を良くしろ」
既に過ぎる程に良くなってはいるが、こう言えば夜長の身体が声に反応して更に中が締まるのを知っている。
食いちぎられそうに締め付けていた襞が更に収縮し、思わず熱がせり上がるがもっと長く味わう為に堪えた。
「俺を欲しがり過ぎだ」
緩く擦り付けるように抉り、蕩けた啼き声に信長も思わず低く呻く。
熱を穿ちながらも喰い散らかす様に口づけ、首や胸にも吸い付き、やわく噛む。
過剰な刺激で蜜壺はどろどろに溶け、互いのぬめりと熱が混じり合う。
手前まで引っ掛けるように引き抜き、再び穿つ。
その度に啼く夜長に目を細め、「もっとだ。貴様の全てを奪い尽くして遣る」と耳に近く囁き、更に足を開かせて最奥を押した。
もう限界だというように夜長が首を振り、言葉にならない舌足らずな声を零すが、それが更に煽るのを知らないのかと内心舌打ちする。
腰を密着させ、最奥に擦り付けた熱でその弾力ある襞を押す。
背を反らせ蜜壺を痙攣させる夜長に信長も奪われる。
一度強く押し込み、夜長の身体を抱き締めて吐精した。
すぐには収まらず、何度も小さく吐き出される精に、子宮がぐっと下がってくるのが分かる。
その感触に信長の熱も静まらない。
身体中でねだられている様で、自分も全てを奪われている心地だ。
「……俺の精で具合が良い。もっと穿って遣る」
乱れた呼吸で囁けば夜長の苦し気な目が涙を流す。
苦し気なくせに愛おしそうに見つめる目が信長を獰猛にする。
「……あっ……好き……」
夢心地の様な呂律の回らない甘い声に信長は嗤う。
「この期に及んでまだ言うか。「好き」、ではないだろう？」
叱るように繋がった蜜口に指を滑らせ、花芯を弄ぶ。
達したばかりの敏感な身体が信長の指に反応し、官能の悲鳴を上げる。
「あっ！・・・・・・あ・・・・・・」
「正しく言え」
花芯を強く押すと内壁がこれでもかと言う程に締まり、気を抜けば持って行かれそうになる。
だが、望む言葉を言わせるまでは焦らすまで。