第18章 リゾートデート(ユナイト編3)
「ふう……さむいさむい」
部屋に戻るなり暖房をいれる。
俺は真っ直ぐに今日のために
用意したプレゼントの方に向かった。
箱をレナにずい、と差し出す。
「あ、くれるって言ってたやつ?」
レナがソファに腰掛け、
プレゼントの箱を開ける。
二枚貝の真ん中に置かれた指輪。
「指輪……ゲンガーの色だ」
レナが手に取ると光沢のある艶を返す、
浜で拾ったシェルダーの殻の真珠層
ギリギリの部分を研磨して作ったものだ。
土産屋で見つけて見よう見真似したが
なかなか上手く作れたと思う。
「ありがとう……」「……おう」
レナが指輪を握りしめる。
と、パチッと言う音がして
赤いマフラーから色が失せていく。
やがてそれはバラバラと電子の粒になり
ナニカ別の物体となってしまった