第17章 ゼラオラとマフラー(ユナイト編2.5)
「悔しかったのがさ、今スゲー気持ちいい!
俺やれるんだなってさ……ありがと!」
「ゼラオラ……」
思わずギュッと抱き締めると
ゼラオラも遠慮なくしがみついてきた。
パチパチと静電気が流れ込んで
腕に青白い閃光が散る。
「イテテ……」
「あっ、……ごめん」
「ううん、大丈夫!私も嬉しかった!」
ゼラオラが嬉しそうに喉を鳴らす。
どうやら普段の試合は勝ったとしても
瀕死回数が多くモヤモヤしていたらしい。
確かに私は他のプレイヤーよりも
試合中及び腰なのかもしれない。
今日のラビフットの文句はそれだろう。
もしもその思い切れない短所が
ゼラオラの助けになったのなら、
それはゼラオラだけではなくて
私も"やれる"って事だ。
「俺やりたい作戦沢山あるんだ!
また明日もユナイトしてくれるだろ?」
「うん、いいよ。また明日ね」
「絶対だからな!約束だぞ」