第17章 ゼラオラとマフラー(ユナイト編2.5)
ゼラオラは普段の騒がしさとは
うってかわり試合中は言葉が少ない。
「……カメ触ってつる、サポートして」
「うん、技タイミング気をつけて。
さっき4匹見えた、
もう1匹たぶんハイドしてるよ。
多分そこの奥、右下の草むら」
「OK」
ゼラオラが首をひねり、1つ伸びをする。
バチ!と駆け出した足から火花が散った。
草むらに控えていたポケモンが飛び退き、
そこから身軽なバク転でカジリガメに
スパークのコンボを決める。
敵が一斉に動きだしたが、
HPが削れているのにも関わらず
場所がバレて焦ったアタッカーが
ゼラオラの方へと飛び込んでくる。
「……まず一匹!」
カメに触ったかと思った次には
またソイツを捉えた3撃目。
慌ててアタッカーを庇いに入る
サポートのワタシラガを巻き込み
ゼラオラが放電を展開した。