第11章 里帰りの手土産(上)
「ゲーンゲ、ゲロゲ?ゲンガーッ!
(あーら、分かんない?アタシよ)」
「!!!」
あのアマ!アイツが教えたのか!
普段ここを通るのはポッド入りの子供、
レナは生身で簡単に殺せるだろう。
今でさえゲンガーの群れに囲まれたせいで
辺りは氷点下20度はいってるだろう。
このままだとレナが……
しかし……一体どうしたら……?
「「「「ピーッ!」」」」
「ゲガッ!?」
ピッピだ、アイツらも集まって?
いや違う。その指先からありとあらゆる
力が迸りゲンガーを蹴散らしていく。
「ゲガッ!?ゲロゲロゲーッ」
「ゲゲゲゲ!!」
ワッとゲンガーたちが散って消える。
あとにはピッピの群れと俺、
そしてメスのゲンガーが残った。