第2章 ゲンガーとの出会い
「ゲンゲロゲーッ!」
「うわああ!」
ゲンガーを見失ったと思ったその時、
真上にあった影から勢いよく
とびでてきたゲンガーに腰を抜かす。
カメラがカシャン!と音をたてて
レナとゲンガーの間に転がった。
「ゲッゲッゲ!……ゲン?」
「あっ、あっ待ってそれは……!」
上機嫌に高笑いをしたゲンガーは、
カメラをとられて慌てふためく
私を見るとニンマリと笑みを深めた。
とってみろとばかりに振り回され
壊されるのではとヒヤヒヤしながら
必死に取り返そうとするものの、
相手の大きさは私ほどもあるし
アチラは消える事ができる。
これではラチがあかない。
「まって……これならどう?
ほら、この島にはないでしょ?
あげるから交換しない?」
フワリンゴを片手に見せてみる。
流石ポケモンは知能が高いだけあり
私の意図を察したのか
読めないニヤリ顔のまま
カメラとリンゴを見比べる。