第10章 ねるねる味占い
「ゲーン……」
やっぱり勘違いだったろうか。
俺には臆病な奴に見えてたんだがな。
驚こうが頬をつままれようが
嬉しそうにゆるい顔してやがる。
心配して損した、とモヤりとする。
「ひぇんにゃー?」
「ゲ!」
手を離してやるとレナは
やっていた支度の片付けを始めた。
……今日はそればっかりだ。
フィルには絡まれて散々だし、
おやつだってレナから貰えなくて
リタから貰った。
「ゲンガー?」
「ンゲ……」
「ふふ、すぐ終わるからね。……ほら、
おしまい!一緒にごはん食べに行こう」
……俺はオトナだからな、
しょうがないから一緒に行ってやる。