第2章 #01 憧れた雄英
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そこはどこかの試験会場。
モニターを見つめるプロヒーローたち。
「さ、試験がはじまったぞ」
「今年の入学希望者はどんな感じですかね〜」
セメントス、ミッドナイトがぽつりと呟いた。
そこにはあのNo.1ヒーロー、オールマイトが立っている。
オールマイトの視線の先には、緑のもさもさ頭ーー緑谷出久を捉えていた。
( 緑谷少年、大丈夫かな )
と心の中で心配していた矢先ーーー
単調な音と1つのモニターが光っていた。
「な、なんだい?トラブルか?」
オールマイトは近くにいた教師に声をかける。
「い、いや、これはーーー」
「…全ロボットが破壊された音さ」
「根津校長…!」
モニター近くにいた教師が、その光るモニターを一番大きなスクリーンへと映し出した。
そこは黒煙が立ち上がっており、どういう状況か見えなかった。
いや、地面ばかり映していたから見えなかったのかもしれない。
「あの生徒が、全て破壊したのさ…この短時間で…」
校長がぽつりと呟いた。
カメラの向きが変わった。
と同時にモニターに映し出された、顔写真と名前。
青空に白い翼を広げ、
今もなお飛び続けている少女の姿があった。
【 名前:天羽 イヴ 】
【 個性:重力 】
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