第2章 #01 憧れた雄英
わたしたちは開けた会場にいた。
プレゼントマイクが壇上に立ち、今回の実技の説明をしてくれている。
隣にいる出久はブツブツと言いながらも目をキラキラと輝かせている。
受験番号が連番なため、わたしとかっちゃん、そして出久は隣同士に座っている。
だがプレゼントマイクによると同校での協力を防ぐため、同校生徒は違う会場で試験を受けるらしい。
「チッ、てめェを潰せねえじゃねえか」
隣にいるかっちゃんが舌打ちをした。
ブツブツと言い続けている出久に、メガネをかけている生徒から注意は飛んだけど、あとはなんとかなりそう。
0P敵だけがすごく厄介そうだけど、わたしにはそんなこと関係なかった。
雄英のことだ、きっと会場も広いに違いない。
「俺からは以上だ!!!!!!!」
プレゼントマイクの声が、さらに響き渡る。
「更に向こうへ!!!!!!Plus Ultra!!!!!!それでは皆、良い受験を!!!!!!」
受験が始まるーーー
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