第2章 #01 憧れた雄英
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勉強を一通り終えたわたしたちは帰路についた。
出久の話はヒーローのことが多くて面白い。
先日デビューしたMt.レディの個性の汎用性について、メモを取っていたヒーローノートを見ながら話してくれている。
わたしはそれを聞くのが好きだった。
出久のおかげで、いろんなヒーローの個性だったり汎用性を勉強できている気がする。
なにより、キラキラとした顔をしながらヒーローについて暑く語ってくれる出久がすごく素敵だった。
学校の帰り道。
いつもの日常。
慣れた通学路。
今日は、ほんの少しだけ違った。
少しじめっとした薄暗いトンネルを通り抜ける。
はずだった。
『出久ッ!!!!!!』
ドロッとしたヘドロの形をした敵が、出久に絡み付いたのだ。
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