第5章 犬、時々虎。Ⅱ
.
どのくらいの時間が経っただろう。
初めてだから痛いだろう、としつこい位
ちゃんと触ってもらってはいるが
中々にしんどい。
グチュグチュと厭らしい水音。
中が少し寂しい様な気持ち。
「も、っ、やだ♡ゆ、うじ、ィ♡」
「…ん、多分大丈夫だと思う。
痛かったら………ごめん。
俺、やめてって言われてもやめれないから」
そう言って準備していたらしい
コンドームを被せて、ゆっくり入ってきた。
「ん゛、ん♡♡」
「……っべえ、俺今凄い幸せ」
そう言われて抱きしめられる。
そんな事を言われると嬉しくて
涙が出そうで、情緒が大変な事になる。
中がきゅん、となった時、悠仁が笑う。
「あっ、待って締めないで」
「…え?」
「うーん無自覚かー、困ったなー。
そういえば、痛くない?大丈夫?」
「うん、おかげ様で」
「良かった、じゃあ動こうかな」
そう言って悠仁は私の腰を掴んだ。
.