第1章 君が私の煇。
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いつもの教室、いつものメンバー。
見慣れた景色だけど圧倒的に変わった
傑との関係。なんか、照れ臭くて。
余程ぎこちなく話してるんだろう。
「何、雪奈と夏油、やっと付き合った?」
硝子が爆弾を落とした。
私の顔は真っ赤、傑は困った様に笑い。
そして悟は顎が外れるんじゃないかってくらい
口が開いていた。
「なに!?お前ら出来てたの!??
何で言わなかったの?なあ傑?!!??
てか雪奈の事好きだったの?
マジで俺何も知らないんだけど!??!?」
「悟はうるさいしすぐ雪奈に
バラしそうだから硝子にしか言ってないよ」
「……っえ?硝子!もしかしていきなり
ぶっ込んできたのって!?」
「おう、意識させるのが目的だった。
私、ナイスアシスト過ぎる」
全ては硝子の掌の上だった。
まあ、結果良しかな…問題はこの2人。
「……あ、だから傑、俺が雪奈に
呼ばれた後はちょっとしょぼくれてたのか。
自分は苗字でしか呼ばれねえもんな。
うっわーーー女々しい!オ゛エー!!!」
「…………外で話そうか、悟」
「寂しんぼか?一人でいけよ」
「硝子、止めようよ……」
「面倒だからパス、それよりさあ…」
後から聞いた話しだと、本当に外に出て
喧嘩してるところを夜蛾先生に見つかって
ゲンコツを食らった様だ。
end