第62章 これからも家族3人で幸せに(❤︎)
「(やっぱ親子だなぁ。)」
「きめた!」
「ん?」
「もしママがこまってたら、しゅーがさんりんしゃにのって、わるものからママをまもります!」
「!」
「ママをいじめるわるものをやっつけます!」
「柊…」
本当にマイキーに似ていると思った。昔からマイキーもカノがピンチの時は必ず駆け付けてくれるし、カノを傷付ける奴は絶対に許さなかった。
「パパのことは守ってくんねーの?」
「パパはつよいからじぶんでどうにかして!」
「パパの扱いだけ雑じゃね?」
「ママはおんなのこだから、しゅーがたすける!」
柊の優しさに泣きそうになる。
「じゃあさ柊。でっかい犬がいてもママのことちゃんと守ってやれる?」
「え……」
同じ目線になるようにしゃがんだマイキーが、意地悪そうに聞く。
「お…おっきぃいぬ…こわい…」
さっきまでの頼もしさは一瞬にして消え、柊はぷるぷると怖がり出す。
「パパがいない時は柊がママのこと守ってくれるんだろ?オマエは強い子だもんな?」
マイキーにそう言われ、ぐっと泣きそうになるのを堪えた柊は、恐怖を振り払うように首をぶんぶんと振った。
「まもる!ママはしゅーがまもってあげる!」
「ありがとう柊」
「しゅーね!パパみたいなかっこいいヒーローになるの!」
「じゃあママは2人のヒーローから守ってもらえるんだね」
「うん!」
自信たっぷりに柊は頷く。
「ママのヒーローはパパだけで良くね?」
「よくない!パパ!ママをひとりじめしちゃ、めっ!だよ!」
「だってパパの奥さんだし。柊よりめちゃくちゃ愛してる自信あるし」
「しゅーのほうがママのことあいしてるもん!」
「絶対にオレ。そこは誰にも譲らない。柊はハート飛ばしてないだろ?」
「ハート…?」
キョトンと柊は首を傾げる。
「ちょっと万次郎くん、その話は…」
「むぅ〜!しゅーもハートとばす!ママ!しゅーのハートあげる!」
「ありがとう…」
「オレの息子ほんっと可愛いな〜❤︎」
「あまり意地悪しないでくださいよ」
可愛さゆえに、つい意地悪してしまうマイキーを呆れながら咎める。
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