第62章 これからも家族3人で幸せに(❤︎)
「っし!元気出た!じゃあ行ってくるな!」
二人分の愛のエネルギーを摂取したマイキーは、ニッと笑い、機嫌よく家を出た。
「さてと…掃除しちゃわないと」
「しゅーもおてつだいするー!」
「それじゃ柊にはパタパタでお掃除してもらおうかな」
「おー!」
片手を上に突き上げて、やる気満々の柊に、カノは笑みを浮かべ、リビングに戻って行った。
◇◆◇
別の日───マイキーも仕事が休みで、三人してテレビを見ながらまったりと過ごしていると、インターホンが鳴った。
「宅配便です。お荷物大きいんですけど、こちらに置いて大丈夫ですか?」
「えっ、デカ…!」
結構大きめの箱が届き、玄関に置いてもらう。中身が何か分からないが、とりあえず伝票に印鑑を押す。
「中に人とか入ってないよね…?」
「荷物?」
宅配業者が帰ると、マイキーと柊も玄関にやって来る。
「万次郎くん、何か頼みました?」
「頼んでねーけど。つかデカくね?何入ってんだソレ。」
「(怪しさMax…!!)」
「とりあえず開けてみようぜ」
怖いもの知らずのマイキーが、ダンボールの箱を開ける。後ろから恐る恐る顔を覗かせて中身を見るとカノは驚き、柊は目をキラキラと輝かせた。
「じてんしゃ!!かっこいい!!」
「三輪車じゃん。カノが頼んだんじゃねーの?」
「こんな高い物買えませんよ!一体誰から…」
不信感を抱きながら送り主の名前を確認する。
「あ……」
「"宮村尚登"」
「(おじい様…!!)」
孫が生まれて嬉しいのか、柊が好きそうな玩具や洋服などたまに送ってくる時があった。送り主が尚登だと知ったカノは、深い溜息を零し、すぐに実家に電話を掛けた。
《おぉ!もう届いたか!》
「おじい様!!いくら孫が可愛いからって買い過ぎです!!この三輪車絶対高いですよね!?」
《はて…安すぎて覚えておらんな。》
「(絶対ウソ!!)」
《それよりどうだ?柊は喜んでいるか?》
「すごく喜んでますよ…」
金銭感覚が狂い過ぎだろと思いつつ、後ろにいる柊とマイキーをチラッと見る。
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