第4章 夜
ただ静かな夜だった
いつもの寝室で窓辺に座って、通りの人を眺めていた
時折男と女の連れ合いを見て
フッと目を細めたりしていた
いつかああなればと私は思っていたけどあなたは?
いつかああなればと考えたがお前は?
そんな夜だった
ふと襖があき
「茶でもいるか?」
と声が聞こえ振り向く
「ありがとう、頂こうかな…」
と窓辺から動こうとすれば
「…そっち行くわ、座っとけ」
穏やかで優しい言葉が耳に入る
窓辺にいた彼女に声をかける
窓辺にいる彼女が暗い部屋の中、月に照らされ
白い肌が美しく見える
…たまらんな
「座っとけ」
思わず出てしまう言葉