第5章 ※ 25章 決戦と喪失の後
「君に対して俺が迷惑だなんて思うわけないだろう?それに俺もお狐様と会って話してみたい!を気に入る神様ならば俺と話が合うに違いないからな!」
「ありがとうございます!凄く可愛らしいお狐様でしたので、きっと杏寿郎君もお姿を拝見すれば思わず顔が綻ぶと思います!楽しみですね!」
おおらかと言うかなんと言うか……
先ほどまで天に召されるかもしれないと焦りを見せていた杏寿郎でさえ、の言葉一つで穏やかな表情へまっしぐらである。
そんな2人を見ている柱たちも目元が緩やかに変化していった。
「……騒がせちゃったけど神様は喜んでたみたいだしいいんじゃない?宇髄さんももう座ったら?これ以上何かを強行したら煉獄さんとちゃんに水差しそうだよ」
冷静な無一郎の発言と2人の緩い空気に頭をガシガシと掻き毟り、天元は諦めたように腰を落ち着けた。
「んじゃ、姫さんに今度山ほどラムネ買ってきてやる!煉獄には……薩摩芋の苗でいいか!せっかくでっけぇ庭あんだから、2人で薩摩芋育ててみたらどうだ?」
ラムネに薩摩芋、2人の好物を贈ってもらえるとなればも杏寿郎も更に笑顔が深まったのは言うまでもない。
途中にとんだ異常事態が発生したものの、祝勝会は穏やかに執り行われていった。