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月夜の欠片

第5章 ※ 25章 決戦と喪失の後


から視線を外し先の見えない石畳の道を覗き込むも、圭太は特に顔色を変えることなく苦笑いを浮かべる。

「まぁ、月神よりは大丈夫だ。俺、嘴平、不死川は1人だけど見た目からして怖がる奴いないだろ?……肝試しで1人とか何の嫌がらせって思うけどな」

天元からのもう1つの指示。
それは男女の場合は2人で肝試しに挑み、余った男は1人で肝試しを堪能しろと言うもの。

なんでも

『野郎同士で寄り添って肝試しなんて有り得ねぇ!余った野郎は1人で本殿まで来い!これは命令だ!』

という事で、炭治郎とカナヲ、善逸と禰豆子、そして樹とが組むことが決まった時点で残りの者たちは1人で肝試しという、何とも侘しい事態に追い込まれてしまったのだ。

「天元君の事です……きっと私たちの時より圭太さんたちがお1人の時の方が、おぞましい事をするかと思われます。……私は樹さんがいらっしゃいますので、宜しければこの木刀を」

「うん……気持ちだけ有難く受け取っとくよ。間違えて柱を殴ろうもんなら、俺の場合は命の保証ないし」

1人では心細いだろうと差し出しかけた木刀をは握り直し、今はそこらに待機している柱たちの顔を思い浮かべた。
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