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月夜の欠片

第5章 ※ 25章 決戦と喪失の後


何ともフワフワした空気が杏寿郎を包み込むがこのままを愛で続ける訳にはいかない。
甘味を食べてきたと言えど、それだけで満たされるほど元鬼殺隊柱たちの腹は生易しくないのだ。

「俺も君が笑顔で隣りにいてくれて幸せだ。さて、そんな幸せな気持ちのまま料理を運ぼうか!は片手で持てるだけの甘味を頼む!もう片方の手で好きな飲み物を持っておいで」

「!!では……お言葉に甘えさせていただきまして!」

やっぱり冷蔵器から持ち出してきたのはお気に入りのもので、食べ合わせに疑問は残るところだががいいのならば……と杏寿郎は目を緩やかに細めた。

「お待たせ致しました!予定よりお2人の到着が早かったので、お料理が足りなくなれば何か作りますね。薩摩芋を薄く切って油で揚げたものなどはいかがでしょう?パリパリしていて美味しいですよ」

居間へと足を動かしながらの提案を頭に思い浮かべ、杏寿郎の表情が徐々に爛々と輝き出した。

「美味そうだ!作る時は隣りで見ていてもいいか?自分でも今度作れるようになりたいのでな!」

杏寿郎の願いをが断るはずもなく、半刻後には仲良く並んで薩摩芋の素揚げ(薄切り)を作る姿が目撃された。
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