第5章 ※ 25章 決戦と喪失の後
快活な笑顔から穏やかな笑みへと変化させた杏寿郎に微笑み返すと、は最近ようやく戸惑うことなく解けるようになった褌に指を掛け、あっと言う間に杏寿郎を一糸纏わぬ姿へと誘ってしまう。
(あまり見つめ過ぎては……居心地悪いですよね。お、女は度胸です!)
自分に欲を感じてくれているのだと一目見て分かるモノをそっと掴み、勢いのある気持ちとは裏腹にゆっくりそれに顔を近付け……教えてもらった通りに舌を下から上へと這わせた。
「?!……っーー、そこまでしなくて大丈夫だ!」
杏寿郎の全身がビクリと震えの肩に手を当て引き上げようとしてきたので、は慌ててパクと口にモノを咥えて首を左右に振りそれを必死に拒否する。
「んっ……、君が無理をしていないかと……はぁ、心配になるが、こうも淫らな姿を見るとそそられてしまう」
肩を掴んでいた手の力が弱まり、代わりに何も纏っていない背中に指を這わされ今度はの体が震えくぐもった声が漏れた。
「はどこも感じやすいからな……続けてくれるか?俺も続けさせてもらう」
(お返事出来ません!このままだと私の方が……)
先に意識を奪われるかもしれないと危惧したは、咥えたまま縋るような視線を杏寿郎に向ける。