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君想う

第5章 秋の心地いい風


仕事のことやプライベートでのことLINEや電話じゃ足りなかった話をするちひろ
しかし実弥は不機嫌そうにそれを聞いていた
何故なら功がちひろにべったりなのだ
実弥は乗り出して功の頭を掴み「離れろォ」と押し返す

「いい加減にしろやァ」
「いやで〜すぅ」

功は酒に弱いついでに癖も悪かった

実弥はついに立ち上がり「帰るぞ」とちひろの腕を引いた
しかし宇髄もそれを阻止する

「おいおい、こいつ置いていかれても困るから連れてってくれよ」
「はぁぁ!?」

実弥は盛大に声をあげた

「ちひろさぁんすきでぇす」

功はちひろの腰にしがみつき離れない

「もっ、やめてよぉ」
「てめ、クソガキ離れろやぁ!」
「はなれましぇ〜ん」

ついに実弥はブチギレる

「おぃてめぇいい加減にしとけやぁ。人のオンナにベタベタ触りやがってェ。大概にしとけよォ」

功の額を鷲掴みし凄む実弥の迫力に功も一瞬で酔いが覚める

「おら行くぞ」
「う、うん」

実弥はちひろの手を引き店を後にした
暫く黙って歩くと先に口を開いたのはちひろだった

「実弥ごめんね?」
「謝るくらいなら全力で振り払えよ」
「うぅごめん」
「ったく、心配してた通りだったわァ」

頭を雑に掻き実弥は溜息を吐く

「今日この後ちひろの家行っていいか?」
「え?いいけど、実弥明日も仕事でしょ?」
「ちひろは一緒に居たくねぇのかよ」
「いたい!」

目を輝かせちひろは実弥を見つめる
それがどれだけ愛おしいのか
実弥の頬は優しく緩む
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