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君想う

第5章 秋の心地いい風


「今日は宇髄さんのところ行ってみよぅかな」

ちひろは仕事終わりに着替えながら考えり財布の中身を確認
「よし」残金を確認して更衣室を出るとそこに功が待っていた

「ちひろさん今日ご飯とかどうっすか?」
「残念、私行くところあるから」
「えーどこっすかー?」

ちひろは宇髄の店を目指すと後ろからついてくる功

「もぉ!ついてこないでよー」
「俺の帰り道こっちなんですもん!」

功はニコニコしながら後ろを歩く。そうしているうちに店に着いてしまった

「じゃここだから」
「え、バーっすか?ここいつも通るけど気になってたんすよね」

嫌な予感がする

「俺も入ろー」
「え"!?」
「どうせ1人でしょ?」
「...そうだけど」
「なら、いいでしょ」

店前でオロオロしていると宇髄が出てきた

「なんだぁ?ちひろか、と...誰このガキ」
「ガキじゃないっすよ!一応成人してます!」
「そーかよ」
「ちひろ入るのか?」
「うん」

そう言うと宇髄は店の扉を開いてくれた
それに従い店内に入ると功も付いてくる

「本当についてきたの!?」
「いいじゃないっすか」

全然良くない!と叫びたいがちひろは仕事で疲れてそんな元気はなかった

「ビール」
「はいよ」
「俺も」

功は元気よく手をあげる

「宇髄さん、最近実弥は来てる?」
「いんや、全然会ってねぇな」
「忙しいのかなぁ」

ビールを両手で持ち気持ちのいい音を鳴らしながら飲む

「ちひろさん結構ここ来るんですか?」
「まぁ」
「じゃ俺も来よっかなー」
「やめてよ!」

折角ゆっくりできる空間に功がいるとそうもいかない


暫くするとカランと小さな音を立て扉が開く

「お、不死川久しぶりだなぁ」
「あぁ お久しぶりです」
「実弥!」
「実弥さーん!」

実弥は心底嫌な顔をしてなんでおまえがいるんだよ!と目で訴えるが功は気にせずビールを飲む

「ちひろさんに着いてきちゃいましたー」

若干酔っ払っているのかテンションが高い

「ちひろなにしてんだよ」

実弥は功とは反対側のちひろの隣に腰掛ける

「勝手に着いてきたんだよ」
「着いてこさせるなよォ」
「だって〜」

困るちひろだが久しぶりに会えた嬉しさについつい顔の筋肉が緩くなる


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