第3章 しとしと雨降る
「ほんと!ここのパンケーキ美味しい!」
「ねぇちひろちゃんは彼いたわよね?」
「あーもう3ヶ月前に別れちゃったよー」
へへへっと笑うちひろ
「その後は何もなくて」
「あの彼はどうしたの?ほら、幼馴染の」
「あー実弥?実弥はー...」
幼馴染だよっと答えようとしたが何か違和感を感じたちひろ
「幼馴染なのよね?」
「うん、そうなの」
「でも随分と仲良かったじゃない?」
「恋に発展することはないの?」
「きゃー!幼馴染との恋なんてキュンキュンするー」
ニコニコとする2人にちひろは「どうだろー」と首を傾げる
「あーでもね、実弥といるとホワホワするんだよね。温かくなって」
「それって恋じゃないの?きゃー!」
「えーでも昔から一緒にいるからそんな感じ全然...」
「でも、運命の人は案外近くにいるって言うわよ?」
「(あ、それ宇髄さんも言ってたな)」
そうだ!と手を合わせた蜜璃は提案する
「今度2人でデートしてみたらいいんじゃない?そこでキュンキュンしなかったら恋じゃないし、したらしたで恋が始まるかも〜!」
「それはいいわね!」
「えぇ〜2人でだなんてバーでよくしてるよー?」
「それはただ飲んでるだけでしょ!デートよデ・ェ・ト」
うーん、と悩むちひろはそれもそうだな!とさっそく実弥にLINEをしてみる
「気が早い!」
「思ったらすぐ行動ね」
「あ、返事きた」
「なんて?」
「『了解』だって」
「「事務的〜」」
その頃実弥は
「(なんでいきなりデートなんか誘ってきてんだよ)」
心臓がうるさかった