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君想う

第3章 しとしと雨降る


『来週にも梅雨明けするとの予報です』

TVをつけて出かける準備をするちひろ
どうやらこの鬱陶しい雨から解放されるのももう少しのようだ

「はー夏がくるのかぁ」

ちひろは夏が苦手だった
暑い日差しにベタつく肌
なにより薄着になるということはダイエットしなければいけない
定食屋の賄いが美味しくてバクバク食べているうちに3キロも太ってしまったのだ
元々が小柄で細身だったのにと余裕持ってしまった自分が悪いと悔やむ

「今年は水着無理かなー」

なんて今年は一緒に海行く彼氏もいないけど
前の彼氏と別れて早3ヶ月が経とうとしている
これといった出会いもなく
実弥への想いもその後変化もない
ただの勘違いだったのかもと我に替える始末だ

「実弥と玄弥誘って海行くかー?あーダイエットしなきゃだー」

自分の腹に手を当ててよしっと気合いをいれる

「真夏に向けて今日からダイエットしよう!」

メイクも終わり友達と出かける為着替えを済ませる



「しのぶちゃーん!みつりちゃーん!」
「久しぶりね」
「きゃー!ちひろちゃん会いたかったわー!」

しのぶと蜜璃は女子校時代の友達だ

「噂のパンケーキ屋さんいきましょー」
「あ、ぅ、うん」

ダイエットすると決めた側からパンケーキと聞くと快く頷けなかった

「どうしたの?ちひろちゃん」
「いやー私太っちゃって真夏までに元に戻そうと思ってて」
「そんな全然大丈夫よ」
「そーかなぁ」
「私なんて伊黒さんが沢山食べさせてくれるから〜」

キャッと頬を赤らめる蜜璃
蜜璃と伊黒は最近結婚したばかりの新婚さんだ

「幸せそうだねぇ」
「羨ましいわ」
「そんなぁ〜2人もいい彼はいないのぉ?」

恋バナに花を咲かせる彼女たち
パンケーキを待つ時間も楽しいのである
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