第2章 思春期は理解不能
走って目的の場所に到着すれば人気の無い築地塀の一本道。山崎情報だとこの近くに半グレが溜まってる廃民家があるはずなんだけど…。
ここは高い塀に囲まれているせいか見渡しが悪く、廃墟もあちらこちらにあるせいか治安が悪く、浪人の溜まり場になりやすい。
だから一般人は近寄らない。私は一人の浪人を切ってるし、顔だってばっちり見られてる。確実に向こうから襲いに来ると思ったんだけどなぁ…なんて考えた。真選組の中でも小柄の私は、男達からしたら弱そうに見えるだろうし。
ザッザッ
後ろに気配。前にも感じる気配に頭上にも…囲まれた。
「こそこそ隠れてないで…出てきたら?」
私の声で一斉に現れた半グレ集団はざっと数えても四人…。その中でも一際大男が私の前に立った。
「ケッケッケ…さっきは良くも俺の子分達を可愛がって来れたなァー?」
「あんたが親玉?なぜ親子を狙った?」
「あぁー?へっ、いいとこのガキは高く売れんだよ」
「あぁ…やっぱり情報通りって事ね。最近の幼児失踪はあんた達の仕業って事」
鋭い眼光で浪人を睨んだ。
「くっくっく…真選組には女がいるのか?随分可愛い面してるじゃねぇーか」
「そりゃどーも」
私を見て笑う男に鞘から刀を引き抜き構え、それを合図に一斉に浪士が私に斬りかかってきた。
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