第1章 根
私はライブ会場から出たあと家に帰って、しばらくさとみさんのグッズを眺めていた。
私「……。輝いてたなぁ。私は何にもしがないただのアニオタ腐女子だからな。……。本当の人間に、興味を持ったの初めてかもしれない。」
私は人生で初めて人間に興味が湧いた。
さとみ、という一人の人間に。
まぁ、そんな価値の違う人と私は、なーんて。微塵も思ってない。
そう私は、隠していたが声優業をやっている。
今人気の来栖目 百合が、私だ。
顔などは公開しておらず、性別だけしか公開していない声優だ。
そんな私と彼が釣り合わない?そんなわけが無い。
同じ声を仕事とした人間同士だ。
それのどこが釣り合わないという?
まぁ、私が一方的に好意を寄せていても彼は、私をただの人間だとしか思ってないだろう。
どう行動に出るかは私次第だな。
早速LINEをしてみよう。
LINE
私「今日は誘って下さってありがとうございました( ﹡・ᴗ・ )b今度お礼でご飯食べに行きませんか?」既読
直ぐに既読が着いた。そして返信が来た。
さとみ「こちらこそ来てくれてありがとうございました!ご飯ですか?是非!いつにしますか?」
良かった。OKが出た。
私「三日後の土曜でどうでしょう?昼間は見られたらまずいでしょうし、夜は如何ですか?私行きつけのお店があるのでそこに二人で行きませんか?バーなんですがとてもご飯が美味しいんです!」既読
さとみ「いいですね!行きましょう!」
私「場所はここです。画像。」
さとみ「分かりました!では!」
予定があっさり建てられてしまった。
では死亡フラグを立てぬように。三日後の夜幸運になりますように、!
そして三日後。
夜の10時。私はバーを貸切にし、ママに伝えた。
私「ママ。これからイケメン来るから。」
バーのママ「あらま、そうなの?うふふふ、初心桜も遂に男を連れてくるのね♡楽しみにしてるわ。」
私「全く。」
ギイー、
さとみ「あっ、桜奈さん!こんばんは!(*^^*)」
私「こんばんは(*ˊᵕˋ*)どうぞ座ってください。」