第2章 柱合会議
「この祈祷は体感いただいた通り傷や病、疲労を癒す祈祷となります。呪いの類には申し訳ございませんが、ほんの少し進行を遅めるぐらいです。いかがでしょうか?」
「これは派手に認めなければなんねぇな!」
宇髄の言葉に満場一致する。
「そうだな。我々は貴女たちの提案を受け入れよう。我々は貴女たちに何を約束すればよいのだろうか?」
悲鳴嶼は未だ涙を流しながら尋ねる。
「ありがとうございます。では、鬼殺隊の方たちには週一回の我々の統括する神社を見回って頂きたいです。そして、鬼に襲撃を受けていた際には助けていただきたいです。」
「その様なことでよろしいのか?」
「はい。鬼に対抗する力は我々にはさほどありませんから……。
後は、私たち姉妹が同時に襲撃されている場合、必ず妹・千聡を優先的にお救い下さい。」
「姉様!」
深聡の言葉に千聡が声を上げる。
「皆さまお気付きかも知れませんが、妹は目が良くありません。鬼に襲われた際に抵抗できないでしょう。なので私を捨て置いてでも妹をお助け下さい。」
「アンタはァ、それでいいのかァ?」
実弥が深聡に尋ねる。
「私は抵抗する事ができますし、隙を見て逃げる事もできますので…。」
「では、今後の話は決まったということでいいかな。深聡殿、私に話しがある様だね。」
「はい。お時間がよろしければこの後よろしいでしょうか?」
「もちろんですよ。」
「千聡。少しここで待っていて下さい。」
「…はい。」
「冨岡様。恐れ入りますが、私が戻るまで千聡をお願いしてもよろしいでしょうか?」
「あぁ。」
「では、鬼殺隊の柱の皆様。席を外させていただきます。」
深聡は頭を深く下げてお館様の後に続き部屋から出て行った。