第2章 柱合会議
そして、一族についての話が一通り終えた。
「では、そろそろこれからのことについて話そうか。」
お館様の声に柱たちの視線がお館様に向かう。
「柱合会議が始まる前に深聡殿たちと話し合ったのだけれども、私は鬼殺隊と玉依一族で同盟を組みたいと思う。皆の意見を聞かせてくれないかい?」
お館様の同盟という言葉に柱たちは戸惑った。
「恐れながら、お館様。お伺いしてもよろしいでしょうか?」
「何でも言ってごらん。行冥。」
「はい。何故同盟なのでしょうか?」
悲鳴嶼が聞いたことは柱全員の疑問だった。
「どういう意味かな?」
「同盟にするのではなく、この姉妹たちを保護の方がよろしいのではないでしょうか?」
柱たちは皆心の中で頷く。
「その問いに対しましては、僭越ながら私がお答えさせていただきます。」
深聡が悲鳴嶼の方を向く。
「我が一族は表舞台に立つことを禁じられています。そして勝手ながら自分の身を守ることで精一杯ですが、大昔より一族だけで護ってきた歴史を途絶えさせたくはないのです。」
「しかし、同盟とは対等の立場になるというわけだ、お嬢さんたちを俺たちが守るだけで言い方は派手に悪いが見返りがないようならば、対等とは言えないんじゃねぇのか?」
宇髄が指摘をする。
「はい。ごもっともです。なので私たちは3つの事を提供いたします。
1つ、夜間の鬼との交戦時、交戦後の小休憩の場として神社の提供
2つ、鬼が住み着いていた場の浄化
3つ、負傷予防と負傷した隊士の方たちの治癒
以上を鬼殺隊の皆様に提供いたします。」
「悪いが浄化ってやつ以外は派手に鬼殺隊でもあるからなぁー。」
「事前に産屋敷様より蝶屋敷と藤の家については伺っております。
私どもが提供するものは少し異なります。神社は常に浄化されておりますので、鬼の力を弱める事ができます。なので境内で交戦いただいても構いません。また、その後の簡単な怪我の治療もさせて頂きます。そして、治癒に関しましては、医療的な意味の治療ではございません。祈祷をさせていただきます。」