第3章 闇地
私を抱き抱える男と目が合うと冷たい瞳に龍の紋様が浮かんでる……なのに写輪眼にも似た……なんなの……?それに……コイツ、強い……私を抱えたまま、カカシとジラちゃまの攻撃を……ダメだ……私が足手纏いになってる!く……アイツら殴り過ぎ!一先ず治さなきゃ……!
「クソ……離……せっ!」
「……易々と離すと思うか?」
「……ゥゥ……」
「ッ!?」
______ガッ!
「……傷を……治したか……」
「………なめくさるなよ?」
「……フッ……口が悪いな?」
折られた肋骨とダメージを回復させて、男が驚いて拘束する力が弱まった瞬間、腕を利用し体を捻りながら横蹴りを入れたけど、簡単に片手で蹴りを受け止められた……でも私はその反動を利用してカカシ達の前へ降り立ち男を睨みつけた。
「ミズキ、無事か!?」
「申し訳ありません、綱手様、自来也様……それにカカシ、サクラまで巻き込んでしまって……ここからは私が……」
「お前一人でどうこうなら相手でない!ましてや、ヤツの術中だからのぉ?」
「そーゆーこと!先ずはコレ解かないと始まらないからね?」
「……オレの領域……解くことが出来たら領域内で壊れたモノ、怪我、その他、里の被害は無かった事にしてやる……だが、死に至った場合と死に至る様な重傷はそのままだ……全滅する前に術を____ッ」
「〔雷遁・雷光一閃!〕……ッ!?」
「……その程度か……まぁ、その鈍クラの刀じゃ乗り切らないか……〔雷遁・雷光一閃!〕」
「えっ……同じ…術……なんで……ッ!」
「〔雷切!!〕ミズキ、ボケっとしない!」
「ごめん、カカシ!……ッ!?」
「〔風遁・凪風 乱舞〕」
「ッ!!綱手様…サクラ!!
〔風遁・凪風 乱舞!!土遁・龍像壁!!〕」
「自来也さま!?」
「ッ!大丈夫だ!!」
コイツ、何者?私と同じ術が返ってきてカカシにフォローされて……私と比べ物にならない位に強い……くっ……術も質量の多すぎて相殺出来ない……カカシとジラちゃまも苦戦してる……どうしよう……レベルが違い過ぎる……コイツも“ 龍香”一族なの?
カカシ達が私のせいで傷付いて……どうして私は弱いの?でも、私の命に代えても守らなきゃ!