第4章 記憶
目覚めたのは翌朝、私はカカシに謝ることが出来ないまま、再び記憶を呼び戻すために術中へと身を任せた……。
「ハァ…ハァ…… ミズキ…様、午前はここまでです……体術がかなり上達されましたね?私では、そろそろ相手には不足ですかね?」
「そんな事ないよ!アケルは私の体術の師匠だから!だから、もぉー、“様”はやめてって言ってるでしょ!!」
「いえ、それは出来ません!午後からはカカシくんとミナトさんがいらっしゃいますよ?」
「本当!?やった____ッ!?…アケル?」
『その子がレンジとミトカの子供か?』
ミズキが龍神眼を密かに開眼し三年が過ぎた頃、第三次忍界大戦が迫ってた……オレとミトカが居ない時は主に、アケルとカカシ達に龍香の地で体術の修行を任せていた……そんなある日、アケルと修行中、杖を持ち着物を来た長身の翁が現れ、一気に緊張が走った……。
「……源流さま……何の御用でしょう?龍香の重役とてレンジ様とミトカ様が不在……いえ、この場に来られるのは禁じられておりますが……?」
「レンジが要請に答えぬからワザワザ足を運んだまでだ……ミズキ、一緒に来い……こんなヌルい修行をしても意味はない……ワシが一族の修行を付けてやる」
「源流さ____ッ!ゥッ!?」
「アケルっ!!」
「お前は黙っていろ……一緒に来い」
「……だ…ダメで…す…… ミズキ……様…」
「……お断りいたします……私は父と母より、この場を離れる事は許可されておりません……源流さまがいらっしゃった事は父に伝えます…」
「ほぉ、まだ5歳足らずの幼子にしては言葉がなってるな?だが、お前の両親の許可などいらぬ……ワシがミトカの父親、ミズキ、お前の祖父だ……」
『……その縁を遠い昔に切ったのはどこの誰です?お引き取りを……』
「……レンジ………」
「レ…ンジ様……」
「とーさま!!」
張り巡らせた結界が壊されたから、オレが急遽帰還するとアケルが壁に打ち付けられて、ミズキが庇う様に前に立ち、老人がミズキに触れる瞬間、オレがミズキを抱き上げ、現れた翁を睨みつけた。