第14章 12月(翌朝)
キッチンに向かう黒尾さんについていく。
「冷蔵庫、見てもいいですか?」
「どーぞ」
冷蔵庫には、ほぼ水分(笑)
けど男の人の冷蔵庫なんて、こんなもんだろう。
そして今は忘年会シーズン。
むしろ食材は買ってはいけない時期。
ただ、タマゴとハム。
野菜は、にんじんがある。
冷凍庫を拝見すれば、冷凍ブロッコリー発見。
「冷凍野菜とか買うんですね」
「あぁ、腐るの気にしなくていいから」
「全く同じ理由でうちの冷凍庫をにも入ってます。便利でいいですよね~!
大したものは作れないですが、タマゴとハムとニンジンと。
あとこのブロッコリー。使ってもいいですか?
あ、あと勝手にいろいろ開けたり使ったりしてもいいですか?」
「もちろん。てかまじで何もなくてゴメンな?」
「たくさんあってもどうせ使いこなせないので(笑)
じゃ、黒尾さんは座って待っててください!
あ、その前に洗面所お借りします」
ご飯の前にハミガキと洗顔は済ませて。
お米の準備と思ったら、あと10分ほどで炊き上がるらしい。
黒尾さんが朝からやってくれたんだよね………
はぁ。
ハムは目玉焼きの下に敷いて焼いて
ニンジンはマリネに。
てか男の人ってオリーブオイル買うんだ?
なんかオリーブオイルあるのすごい。
し、いろいろなハーブのボトルもある。
…………黒尾さんってもしかして
プロ級に料理が上手かったりしない?
もしそうだとしたら、こんな貧相な朝食
私が作らない方がいいんじゃない?
ブロッコリーをマヨネーズで炒めながら後悔。
だけど、ちょうどお米が炊き上がった音はなるし、
残念ながらタイムアウト。