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【ハイキュー】思い出すのは、いつも【黒尾鉄朗】

第14章 12月(翌朝)


「てか黒尾さん。昨日の黒尾さんのままです」



「ん?」



「髪の毛」





そっと。黒尾さんのおりたままの髪の毛をなでる。





「ね?たぶん佐藤と一緒に寝たからデス」



「どういうことですか?」



「一人だと、こう。うつ伏せで枕に顔、埋めちゃうらしくて。

毎朝起きたらだいたいいつもの寝癖ついてるんだけど。

だけど佐藤がいたらそんなことしないっぽいわ」





ヘラっと笑う笑顔が、朝から眩しいなぁ。





「今日このまま会社行くんですか?」



「髪上がってないなら、もう別にこれでもいいかな」



「そうなんですか………」



「ん?」



「髪がおりてる黒尾さん、みんなに見せたくないです………」





ちょっと束縛っぽい?

だけど言わなきゃ絶対後悔すると思って、つい。





「………………。

あーもう!なれねーなァ!」





そう言いながら私の頭をくしゃくしゃってされる。





「そんなこと言われたら、寝癖ないのに髪上げるしかないじゃん」



「今の、イヤじゃなかったですか?」



「なんで?何がイヤなの?」



「いや、束縛っぽいっていうか………」



「全然。むしろ言ってもらえて嬉しい」





そう答えてくれる黒尾さんに嬉しくなる。





「あーーーーー。会社行かずにこのまま奈々と一緒にいてーーーーー!」





大きく伸びをしながらそう言う黒尾さんに。





「私も同じ気持ちでーーーす!」





真似して大きく伸びをする。


だけど





「ただ、さおりに出るって言ったので、残念ですが私は出社します」



「俺も行きますよ?

その前に朝飯食おう。って何もないんだけど(笑)」



「私、何か作ってもいいですか?」



「まじで?でもホントに何もないんだな~これが」
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