インターハイの山頂をキミに[東堂VS荒北VS真波]
第17章 納涼祭へキミと行きたい!
荒北はの頭を優しくはたいた。
「はたくなよ、荒北」
すかさず東堂がつっこむ。
「チャン、オレはお前しか見えてないからそう不安がんなヨ」
東堂はしつこかった。
「まるで橋本さんがお前のことを好いているかのような言い方だな!
彼女はオレのファンクラブにこそ入っていなかったはずだが、だからと言って荒北に好意を抱くなど想像できんな!」
「ーーー一体いつおめさんのファンクラブができたっていうんだ?」
東堂にファンクラブがあることをでさえ薄々感づいている中、そんな不遜なことを言う人物に四人の心当たりはひとりしかいなかった。
「新開っ!!」
と、その隣にいたのは、
「セラもっ!!」
「あーら奇遇ね。
あなたたちもこのお祭りに来ていたなんて。
誰と来たのかと思えば、三人を引き連れてるもすごいと思うけど。
どう?楽しんでる?」
は思った。
私とお祭り行くの断ったと思ったら、新開くんと行く手はずだったのね……
「とっても楽しめてるよー、おかげさまでっ!」
「あらあら、あまり機嫌が良くないみたいね。
王子サマが三人もいて、この状態なのかしら?」
「う……」
「さんなぜご機嫌斜めになっているんだ?
まさか橋本さんの話で何か思うところがあったのか?」
「ほらー、新開さんとセラさんって何かお似合いですねっ。
さんもそう思いません?」
「けっ、何でこんなに屋台があンのにパワーバーなんか食ってんだよ。
バカじゃねーの」
「何かとは何だ靖友。
そうか、お似合いか、もっと言ってくれていいぞ、真波」
はだんだんイライラしていた。