インターハイの山頂をキミに[東堂VS荒北VS真波]
第16章 インハイスタート!
三人とも選べとか……そういうことは一言も言わない。
私の本質は、三人に言い寄られて、嬉しくて、誰も失いたくなくて、居心地いい空間を失いたくなくて、返事しないだけなのかな……
心の中ではとっくに決まってるかも知れないのに……
今日、感動をハコガクの皆から与えてもらって、私も勇気出さなきゃって思えた。
あなたたちはひとがいいから、すぐに返事しなくていいって言ってくれたけど……
「待って!
私……あなたたちが三日目優勝したら、話したいことがあるの!」
王者ハコガクが連覇したら、私も一歩踏み出せる。
そんな気がする……
「それは楽しみですねー期待しちゃいますよー」
のほほんと笑う真波くん。
「ああ、必ず!必ず優勝すると誓おう!」
自信満々な東堂くん。
「だからムリしなくていーっつってんのに。
まァ、聞くけどォ」
ぶっきらぼうな荒北。
三人とこんなに仲良く話ができるのが最後になったとしても……