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インターハイの山頂をキミに[東堂VS荒北VS真波]

第14章 オーディエンスをいくら敵に回そうが


「おい、あの男の制服……ハコガクじゃねェか?」
「えっ、ハコガクって今日のちゃんの衣装と同じ……まさかちゃん、あいつのこと……」
「はあーー?!ちゃんもやっぱりただのつまんねェイケメンがシュミなのかよ?!」
「どうなんだちゃん?!」

観客と東堂に返事を促されるように見つめられ、は困ったような表情を浮かべた。

「少なくても東堂くんはつまらなくないよ……でも私……私……ちょっと分かんないっ」

ごまかそうとするに、

「さん、こんな大勢の前で悪かった。
自分でも抑え切れなくてな……
返事はいつでもいいから、いつかきっと聞かせて欲しい……」

と、東堂は謝った。

「ありがと。
優しいね、東堂くん」

すぐさまカップルが成立しなかったことに、取り敢えず胸を撫で下ろした男の観客たちだった。


その日のプログラムが全て終了し、が舞台袖へと消えた後……

観客のひとりが東堂に話しかけた。

「お前やるじゃん、フツーこんなちゃんのことがひたすら大好きな大観衆の中で告るなんてできねーよ」
「そのくらいオレにはどうってことないな、なにしろオレは……」
「はは、やっぱお前すげーよ、もしかしたらお前なら何が何でもちゃんを幸せにする……そんな気がするよ。
悔しいけどな!イケメン!」
「ああ、ありがとうブサ……いや何でもない」
「やっぱコロス!」


ふと、東堂はの先ほどの言葉を思い出した。

そう言えば、デジャブって何だ?

まさかおれより先にさんに告白したやつがいるのか……?

考えてもこの情報だけじゃ分からない……か……
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