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インターハイの山頂をキミに[東堂VS荒北VS真波]

第13章 澄んだ夜空に、青く、誓った


「ーーー君はいつでも本当の気持ちを誰かに見透かされることを何より恐れる
曝け出した剥き出しの強さを弱さを分かち合うことが出来るのか知りたい いつかーーー」

真波は絶対遅刻しないようにと、急いで約束の頂きまで来たのに、は既にそこに居て歌っていた。

は真波に気付くと、

「好きなんでしょ?このシチュエーション」

と言ってにやりと笑った。

「すごく好きです。
欲を言えば目をつむっていてくれるともっといい……」
「それはもう、しないけど。
あどけない顔して、真波くん、存外したたかなんだもん」
「あどけなくてふわふわしてるのはさんですよ」

真波の切り返しに、は驚いた表情を浮かべた。

「え?ホントにそう思う?
自分で言うのも何だけど、私の本質は毒舌だと思うよー」
「言葉以外の全てがふわふわしててかわいーです。
東堂さんは強がりって表現してましたけど……」

真波ははっとした。

何、東堂さんに有利なこと、無意識に言ってるんだ、オレ……
そう、ふつうに考えて、オレはロードの実力的にも、口数的にも東堂さんには勝てない……
だけど勇気がある!
先手は打たせてもらいます!

「さん話があるんです」


と真波から少し離れた所を、ひとりの少女が走っていた。

「山岳ったら、またプリント取りに来なかったー。
もう夏休みだけど!
せっかく私が授業の要点まとめてあげたのにー。
あっ、あんなところにいた!
やっぱり坂登ってたのね……!」

「好きです、さん、世界で一番!
今まで出逢ったひとの中で一番!
オレと付き合って下さい!」

衝撃を受けたのは真波を探し回っていた少女だった。

「あの……伝わりました?
オレの気持ち」
「何で恐る恐るなの、バカにしてんの?」
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